【SAP】テキスト決定規則 SDカスタマイズ徹底解説!

SD(販売管理)のテキストとは

受注伝票や出荷伝票などの販売伝票はフリーに文字を入力できるテキスト項目を複数持つことができ、テキスト項目に入力した情報を注文受書や請求書に出力したり、内部のメモ用として使用することができます。

本ページでは、テキスト項目がどのようなロジックで決定されるのかカスタマイズを含め解説します。

SAP テキスト決定規則
例)受注ヘッダのテキスト項目

テキスト決定規則関連オブジェクト

テキスト決定規則のカスタマイズ関連オブジェクトは以下になります。

名称詳細
テキスト決定表             複数のテキストIDが定義されている。テキスト決定表に定義されたテキスト項目が伝票上に表示される。
テキストID      実際に入力するテキスト項目。テキスト項目を増やす場合は新規にテキストIDを定義しテキスト決定表に割当する。
検索順序         伝票作成時、どこからテキストをコピーするかテキストのコピー元を制御している。前伝票からコピーする、得意先マスタからコピーするなど設定が可能。
テキストオブジェクトSAPによって事前定義されており追加はできない。販売伝票ヘッダ=VBBK、販売伝票明細=VBBPといった形でテキストの入力場所に応じてテキストオブジェクトが分類されている。テキストオブジェクトごとに利用可能なテキストIDを制御可能。

テキスト決定規則 全体概要フロー

受注/出荷/請求伝票の明細/ヘッダそれぞれでどのようなテキスト項目を表示するか制御ができます。
ロジックは全て同様のため、本ページでは受注ヘッダ(受注タイプ”OR”)を例に説明します。

SAP テキスト決定規則

本ページでは以下4ステップでテキスト決定規則の詳細説明をします。

①受注タイプ→テキスト決定表
②テキスト決定表→テキストID ※このタイミングで受注ヘッダに提案されるテキスト項目が決定
③テキストID→検索順序
④検索順序→テキストコピー元決定

テキスト決定規則 詳細

テキスト決定規則では以下カスタマイズを使用します。

モジュールメニューパスカスタマイズ名Tcode
SD販売管理 -> 基本機能 -> テキスト管理 定義及び割当:
テキスト決定表
VOTXN

販売伝票ヘッダを選択し照会 or 変更を選択。

SAP テキスト決定規則

①受注タイプ→テキスト決定表

ダイアログ構造の”テキスト決定表割当”を選択します。
標準受注タイプ”OR”にテキスト決定表”T3″が割当られていることを確認できます。

SAP テキスト決定規則

②テキスト決定表→テキストID

ダイアログ構造”テキスト決定表”を選択後、テキスト決定表”T3″を選択します。
その後、ダイアログ構造”テキスト決定表内のテキストID”を選択します。

テキスト決定表”T3″に割当されているテキストIDが確認できます。

SAP テキスト決定規則

受注ヘッダにはテキスト決定表”T3″に割当された14個のテキストIDがテキスト項目として提案されます。

SAP テキスト決定規則
例)受注ヘッダのテキスト項目

③テキストID→検索順序

テキストID”TX01(内部メモ)”を例に説明します。
テキストID”TX01(内部メモ)”には検索順序”100″が割当されています。

SAP テキスト決定規則

ダイアログ構造”検索順序”を選択後、検索順序”100″を選択し、ダイアログ構造”テキストIDの検索順序”を選択します。

SAP テキスト決定規則

④検索順序→テキストコピー元決定

検索順序”100″に割り当てられている条件が確認できます。
Seqの昇順に条件にマッチするかチェックを行い、条件にマッチしたテキストオブジェクトからテキストのコピーを行います。販売伝票の場合は、前伝票からテキストコピーするのが一般的なためVBBKからコピーすることが多いです。

※本ページでは割愛しますが、スクロールを右にずらしたところに条件ルーチンなどを設定する項目があります。

SAP テキスト決定規則

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